アジサイについて

アジサイとは

[画像/アジサイ] アジサイ(英名・学名 Hydrangeaユキシタカ科アジサイ属の落葉低木。学名は「水の容器」という意味を持つ。樹高は1〜1.5メートル。葉は光沢のある淡緑色で葉脈がはっきりとしており、縁は鋸歯状。葉の形は卵形で、長さ8〜15センチメートル程度。葉質はやや厚く、滑らかでつやがある。若枝は緑色で6月から7月にかけて、枝先に球状で大形の淡青紫色の花をつける。上記で挙げた、一般的に花と呼ばれている部分は装飾花であり、本来の花は中心部で小さく目立たない。花びらに見えるものは実はアジサイの「蕚(がく)」である。4、5個ある蕚片(がくへん)が花弁状に見えるため、花であると勘違いすることが多い。あじさいの原産地は日本、東南アジア。「ヤマアジサイ」などが日本原産と言われている。アジサイは日本から中国に渡り、そこから1790年にヨーロッパへ渡り、欧米で改良が重ねられ、近代では青、ピンク、白などのあじさいが見られる。

名前の由来

[画像/アジサイ「アジサイ」の名前は「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が訛ったものと言われる。「あづ」は『集まる』、「さ」は意味のない接頭語、「藍」は『青』を指す。漢字表記に用いられる「紫陽花」は唐の詩人・白居易が別の花(ライラックといわれている)に名前をつけたもので、平安時代の学者がこの漢字を当てはめてしまったことから、誤って広まったと言われている。この漢字の間違いから、あじさいは中国から渡来した植物と誤解されることが多い。

毒性

[画像/アジサイアジサイは毒性があり、ヤギや牛、人間などが接触すると中毒を起こす。症状は過呼吸・興奮・ふらつき・痙攣・麻痺などを得て死亡する場合もある。日本では、飲食店などが毒性を持つアジサイの性質を知らずに使用し、客が中毒を起こす事故が発生している。アジサイには青酸配糖体(グリゴシド)が含まれており、それが中毒の原因であると考えられている。しかし、農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所によると、原因物質は青酸配糖体ではない、別の物質の可能性があるとしている。厚生労働省の課長通知においても、アジサイに青酸配糖体が含まれていることについての知見が十分ではないことから、2008年8月18日付けで「アジサイの喫食による青酸食中毒について(2008年7月1日)」の文書を廃止している。アジサイの毒部位としてはつぼみ・葉・根が挙げられる。症状はめまい・嘔吐・痙攣・昏睡・呼吸麻痺などである。

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